ベトナム カジノ（読み）ベトナム カジノ （英語表記）atomic weight

元素の原子の質量を一定の基準によって定めた数値。天然の元素は通常同位体の混合物であることが多いが，特殊な場合を除いてその存在比がつねにほとんど一定であることから，それらの加重平均質量をその元素に固有のベトナム カジノとして定めることができる。この値は，自然界における諸現象，化学反応における相互作用の質量比，モル比（量比），結合比等の決定，定量的解釈にきわめて重要かつ最も基本的なベトナム カジノをもつ値となる。現在用いられているベトナム カジノの基準は1962年に定められたもので，質量数12の炭素の同位体^{1 2}Cのベトナム カジノを正確に12とする基準によって各元素のベトナム カジノを定めている。すなわち，正確に12gの^{1 2}Cの中に含まれる原子の数（アボガドロ数）と同数のある元素の原子の集団（1mol）の質量をグラム単位で示した数値を，その元素のベトナム カジノと定義する。この基準が定められるまでは，天然の酸素（同位体^{1 6}O，^{1 7}O，^{1 8}Oの混合物）の平均相対質量を16.0000とする化学的ベトナム カジノと，^{1 6}Oの相対質量を16.00000とする物理的ベトナム カジノとが併用され，両者の比1：1.000272に起因する種々の混乱や誤りの原因を生じていたが，新基準の採用によってその混乱はまったくなくなった。新基準によるベトナム カジノの従来の化学的ベトナム カジノとの比は1：1.000043にすぎない。ベトナム カジノは，種々の化合物の分子量や同位体の質量および存在比の測定等をもとにして正確に求められ，測定法の進歩とともにその精度は年々高くなっている。現在は，国際的に採用決定された国際ベトナム カジノが用いられる。19世紀末，アメリカ化学会，次いでドイツ化学会によってその値の発表が行われ，1919年に〈国際純正応用化学連合（IUPAC）〉が組織されて以来，その下部機構としての国際ベトナム カジノ委員会による討議決定にもとづく国際ベトナム カジノが毎年公示されており，最近では同位体比のゆらぎ，測定精度のばらつきによる数値の誤差に対する詳細な配慮にもとづく注釈がつぎつぎ加えられるようになった。
執筆者： 藤本 昌利