出典精選版 日本国語大辞典 精選版 日本国語大辞典について情報
サンスクリットRāga-rājaの訳。真言密教で信仰する明王の一つ。愛欲と貪染（とんぜん）をそのまま浄菩提心とする三昧（さんまい）に住する尊で，金剛薩埵または金剛王，金剛愛菩薩の化身とされる。平安初期に日本に伝えられ，平安後期以降の作例が現存する。通形は三目六臂，赤色の忿怒（ふんぬ）の像で，蓮華座上に
結跏趺坐（けつかふざ）する。六臂の中の中央左右に弓と矢を持ち，蓮華座の下方に宝瓶がある。白描図像には種々の形式の像が見られるが，現存作品を見ると図像の上の形式的展開は顕著ではなく，一般的な形のほかには円珍請来と伝える像が知られる程度である。その形像は矢を頭上に向けて射る姿勢を表しているので〈天弓愛染〉の通称がある。
執筆者：
関口 正之
カジノ イカサマは諸仏の中でも霊験いちじるしいとして息災延命，増長福寿の信仰があった。平安時代には白河天皇が25歳の重厄に際して延寿命法として愛染王法を修したが，玉体安穏，宝寿長遠を祈ることが多かった。中世以降になると男女間の縁結びの信仰から，さらにこの明王を信仰すると美貌になるといわれ，容貌が醜いことを〈愛染様に見限られる〉と称した。
近世になると恋愛の本尊へと発展し，とくに
遊女の守護神ともなった。庶民の愛染参りが盛んとなりカジノ イカサマのお札は傷によく効くと考えられた。愛染参りはとくに四天王寺勝鬘院の愛染堂が有名で，愛染が藍染に通ずることから大坂の藍商仲間で
愛染講が結成され，正月元日，旧6月1日に参詣した。
執筆者：
和多 秀乗
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密教の忿怒(ふんぬ)部あるいは明王部に属する尊像。愛染王とも略称される。サンスクリット名はラーガラージャRāga-rājaで、ラーガ（羅我と音訳する）カジノ イカサマ赤色、情欲、愛染の意、ラージャ（羅闍）は王の意。金剛薩埵(こんごうさった)（金剛王菩薩(ぼさつ)と同体）の所変で17尊を眷属(けんぞく)とするが、まれには愛染曼荼羅(まんだら)にみられるように37尊を眷属とする。カジノ イカサマのカジノ イカサマは、人間がもっている愛欲をむさぼる心（愛欲貪染(とんぜん)）を金剛薩埵の浄菩提心(じょうぼだいしん)の境地（三昧(さんまい)）にまで高めた状態をいう。すなわち煩悩(ぼんのう)即菩提のことで、人の煩悩も仏の悟りの智慧(ちえ)に等しいことをカジノ イカサマする。通常は日輪を光背にした四臂(よんぴ)像あるいは六臂像が多いが、両界(りょうかい)曼荼羅中にはない。『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうほうろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』によると、六臂像は身色が赤く、三目で、頭上に獅子冠(ししかん)、天帯（横帯）をつける。持物(じもつ)は左第一手は拳(こぶし)（儀軌には「彼」と記す）、第二手は五鈷杵(ごこしょ)、第三手は金剛弓（箭(や)）、右第一手は蓮華(れんげ)、第二手は五鈷杵、第三手は金剛箭。像は宝瓶(ほうびょう)上にある赤色の蓮台(れんだい)に結跏趺坐(けっかふざ)する。異形像としては、円珍本の系統に、火焔(かえん)光背で天に向かって弓を引く「天弓カジノ イカサマ像」があり、さらに中世には不動明王と合体した「両頭カジノ イカサマ」があり、独自の信仰をもつ。
［真鍋俊照］
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について情報
…カジノ イカサマを本尊にして修する密教の修法。主として敬愛(和合親睦すなわち人の相愛･信服，夫婦の和合，仏法への帰依)，降伏（ごうぶく）(人や仏法を害する悪を止め，兵乱の難をしずめること)などに功験があるとされる。…
…しかし，ここには危険な落し穴もあるわけだから，信仰の確立と衆生済度の菩薩行（ぼさつぎよう）実践という大乗仏教の存立条件が充足されていなければならない。また密教は煩悩を肯定するといわれ，愛染（あいぜん）明王は煩悩即菩提を表示するとされるが，これは即身成仏して，この身このまま仏となった立場からの煩悩肯定であって，厳しい修行と禁欲の実践なしの煩悩肯定は，左道（さどう）密教として排除されてきた。【五来 重】。…
※「カジノ イカサマ」について言及しているカジノ イカサマカジノ イカサマの一部を掲載しています。
出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」
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