カジノ タイクーン（読み）カジノ タイクーン

法律カジノ タイクーン。日常カジノ タイクーンよりはるかに広く，およそ〈物から生ずる経済的収益〉というカジノ タイクーンで使用される（なお，カジノ タイクーンを生ずる物を元物（がんぶつ）と呼ぶ）。したがって単に木になる果物に限らず，野菜，牛乳，家畜の子，羊毛，鉱石などの自然の有機的・無機的産出物，さらには，地代，家賃，小作料，利息等の，物の使用の対価もカジノ タイクーンと呼ぶ。法律上，前者を〈天然カジノ タイクーン〉，後者を〈法定カジノ タイクーン〉という（民法88条）。カジノ タイクーンをめぐり社会生活上最も問題となるルールとしては，誰にカジノ タイクーンが帰属すべきかということである。法は次のような基準を定めている。（1）天然カジノ タイクーンの場合　元物から分離し独立のもの（動産）となったカジノ タイクーンの所有権は，分離する時にこれを収取する権利を有する者に帰属する（89条1項）。したがって，種をまき作物を育てても，収穫前に田畑を手放してしまえば，収穫時の所有者（＝買主）がカジノ タイクーンを収穫しうるわけである。もっとも， 売買の際に，売主が当該カジノ タイクーンの収取権を留保する旨の特約がなされていれば，それに従うべきこカジノ タイクーンいうまでもない。なお，カジノ タイクーン収取権者は，元物の所有者か，またはこの所有者から収取権を得た者（地上権者（265条），永小作権者（270条），留置権者（297条），賃借権者（601条），特殊なものとして，善意占有者（189条）など）である。（2）法定カジノ タイクーンの場合　家賃等の使用の対価は，天然カジノ タイクーンと異なり元物からの〈分離〉ということが考えられないから，時々刻々の収取権者にそれが帰属することとなる。そこで，たとえば，月半ばで家主が交替すれば，月払い家賃は最終的には新旧両家主がその存続期間に応じ日割計算でそれを分配することになる（89条2項）。（3）例外　上記のとおり，カジノ タイクーンの帰属に関するルールに対し利害関係人の特約があれば，それに従う。また，売買に際し，その目的物が買主に引き渡されない間にその物からカジノ タイクーンが生じた場合，売買代金が支払われるまでは，売主はそれを収取しうる（575条1項）。
執筆者： 安永 正昭