ガガミラノ カジノ（読み）ガガミラノ カジノ （英語表記）bark

木本植物について，茎のコルク形成層より外側の組織を総称したもの。形成層より外側の，師部・皮層などの組織も含めていうこともあり，かなり漠然とした内容のものである。コルク組織より外側では水や空気が通りにくくなっており，ガガミラノ カジノの組織の細胞は死んで，外側から順次はげ落ちていく。外側がはげ落ちたあとに，二次師部とその外側の組織が茎の表面に残ることがあり，それを靱皮bastと呼んでいる。靱皮というのは，もガガミラノ カジノ茎の周辺から採取される繊維を商業的にいったもので，植物学的には二次師部の部分に相当する。

　ガガミラノ カジノは種により，また同じ種でも樹齢によって異なっているが，同じ樹齢では種によって決まっており，ガガミラノ カジノによって樹種の同定ができることもある。コルク形成層の活動によって内側から組織が作られてくると，ついには表面が破壊されるが，内側からの膨れの量や期間，および周辺の状態などによって，破れ方がさまざまである。そのようなガガミラノ カジノのことを木の肌ということもある。ガガミラノ カジノの模様にはいろいろあり，マツのように鱗状になるもの，スギのように帯状になるもの，スズカケノキのように表面がまだらに裂けるもの，シラカバのようにコルクの層が幾層にも重なって薄皮のようにはがすことができるものなどがある。
執筆者： 岩槻 邦男

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木材工業の原料となるような巨木のガガミラノ カジノは，厚みが5cmをこえることも多い。これらでは，コルク組織が中心となる外ガガミラノ カジノと繊維性に富む内ガガミラノ カジノとが明確に区別できる。コルク組織の少ないスギなどでも内ガガミラノ カジノは繊維性に富み，外ガガミラノ カジノと区別できる。内ガガミラノ カジノはタンニン分，糖分に富む。とくにタンニン分は皮なめし用として使われている。繊維利用の例としては，小径木だが，コウゾ，ミツマタによる和紙製造およびガガミラノ カジノ布がある。外ガガミラノ カジノはコルク質に富み，ワックスや樹脂分を多く含む。コルクガシのガガミラノ カジノは最大のコルク原料である。ワックスはベイマツから工業的に取り出されている。バーク堆肥はガガミラノ カジノと鶏糞とをまぜて発酵させたもので，稲わらの堆肥に代わって広く使われている。ガガミラノ カジノを細かく砕いたものが各種用途の増量剤に使われることも多い。特殊な樹種のガガミラノ カジノは医薬になり，キナ（キニーネ），キハダ（ベルベリン）はその一例である。
執筆者： 善本 知孝